子どもたちへドローン教育を。JMAが取り組んできたドローン×プログラミング教育

JMAの全国小学校向けドローン×プログラミング教育プロジェクト JMAドローンスクール

編集長の上高です。本日は、JMAが2020年度から取り組んできた「ドローン×プログラミング教育」の活動記録を、旧公式サイトの資料をもとに振り返ります。

この記事は、JMA旧公式サイトに掲載していた活動記録を整理・再編集したアーカイブ記事です。終了した募集案内や応募フォーム、当時の担当者情報は除き、教育活動として残すべき内容に絞って再構成しています。

2020年度、全国の小学校を訪問する教育プロジェクトを開始

JMAの旧公式記事では、このドローン×プログラミング教室プロジェクトを2020年度から開始したと記録しています。全国の小学校を訪問し、子どもたちにドローンを知ってもらい、実際の飛行とプログラミングによる操作を体験してもらう取り組みでした。

対象の中心は小学6年生です。JMAのインストラクターが学校へ出向き、ドローンの飛行体験と、プログラミングを使ったドローン操作を組み合わせた授業を実施しました。

旧公式サイトの2021年3月5日の記事では、2020年度に全国40校を訪問して授業を実施したと記録されています。新型コロナウイルスの影響が続く中でも、全国の学校で活動を行ったことが分かります。

目的は「プログラマーを育てること」だけではなかった

当時のJMAが授業で重視していたのは、プログラムの書き方だけを覚えることではありませんでした。目的を達成するために順序を考え、自分で答えを導き出す力を育てることを教育目的としていました。

ドローンは、入力した指示どおりに飛行します。どの順番で動かすか。どの距離を進ませるか。どこで方向を変えるか。想定した動きにならなければ、原因を考えて修正する必要があります。

こうした体験を通じて、子どもたちが論理的に考えるきっかけをつくることが、ドローン×プログラミング教室の大きな目的でした。

旧公式記事では、プログラミングを「あくまでも道具」と位置づけ、その先にある論理的思考力を重視していました。技術そのものを教えるだけではなく、技術を使って考える経験を提供しようとしていたことが分かります。

ドローンを飛ばす体験から、技術と社会の関係を学ぶ

ドローンを使った授業には、画面の中だけで完結しない特徴があります。実際に機体が動き、飛び、子どもたちの目の前で結果が現れます。

そのため、プログラムが正しく動いたときの達成感だけでなく、安全に機体を扱うこと、周囲を確認すること、決められた範囲で飛ばすことも自然に学ぶ機会になります。

JMAは現在、ドローンを安全に社会で活用できる人を育てる団体として、国家資格講習や教材制作、継続教育を行っています。子ども向けのプログラミング授業は国家資格講習とは目的が異なりますが、「技術だけではなく、正しい使い方や考え方を伝える」という点では共通しています。

2021年度も活動を継続

このプロジェクトは2021年度も継続しました。2021年3月5日の旧公式記事では、全国の小学校を対象に次年度の活動を案内し、ドローン飛行とプログラミングを組み合わせた教育を引き続き実施する方針を示しています。

岡山市内の小学校での授業記録や、愛知県半田市の小学校での授業記録も旧公式サイトに残っています。岡山市立角山小学校では、学年を広げた合同授業を行った記録があり、同じ週に岡山市内で約300人の小学生が授業を受けたことも記されています。

また、後年の旧公式ページでは、2021年度にも全国規模で授業を継続した記録が残っています。地域ごとのインストラクターが学校へ入り、子どもたちと直接向き合う活動は、JMAの地域ネットワークを生かした教育活動の一つでした。

地域貢献とドローン普及を一つの活動に

この取り組みは、単なる体験イベントではなく、JMAが「地域貢献事業×ドローン普及活動」として位置づけていたプロジェクトです。

新しい技術を普及させるためには、専門家だけが知っている状態では十分ではありません。子どもたちや学校の先生、地域の人が、技術に触れ、正しい使い方を知る機会を増やすことが必要です。

現在の社会貢献・教育でも、JMAは子ども向け教育を重要な活動の一つとして位置づけています。操縦技術だけではなく、ルール、安全、社会と技術の関係、将来の可能性を考える機会を提供することを大切にしています。

「人を育てる団体」という現在のJMAへ

JMAの現在の長期ビジョンは「Safety as Culture. ― 空の安全を、日本の文化に ―」です。現在のJMAについてでは、技術だけを教えるのではなく、ルールや責任を理解した操縦者を育てることを設立当初から大切にしてきたと紹介しています。

2020年度に始まったドローン×プログラミング教育は、その考え方を子どもたちへ広げた活動でした。ドローンを飛ばす楽しさから入り、プログラミングで考える力を育て、技術を正しく扱う経験につなげる。

国家資格制度が始まる前から、JMAはドローンを通じて「人を育てる」活動に取り組んできました。この教育活動は、現在のJMAの姿勢を理解するうえで残しておきたい重要な記録です。

JMAドローンスクール編集部 編集長 上高寛之