編集長の上高です。本日は、JMAが民間教育の時代から全国のドローンスクールと人材育成に取り組み、国家資格制度へ対応する講習ネットワークへ発展してきた歩みを振り返ります。
この記事は、JMA旧公式サイトに掲載していた複数年の活動記録を整理・再編集したアーカイブ記事です。旧制度時代の名称、当時の料金、講師個人名、募集日程、古い住所や電話番号は現在情報として使用せず、全国で操縦者教育を続けてきた流れが分かる形に再構成しています。
国家資格制度が始まる前から、全国で操縦者教育に取り組んできた
JMAの全国講習ネットワークは、国家資格制度の開始と同時にゼロから生まれたものではありません。
旧公式サイトで今回確認できた全国ネットワークに関する最も古い明確な公式発信の一つは、2021年3月3日の記事です。そこでは、全国のドローンステーション(ドローンスクール)のインストラクターへの指導と、受講者への教育を行っていく方針が記されています。
同じ時期の2021年3月5日には、全国のDRONESTATIONのインストラクターが小学校へ出向く「ドローン×プログラミング教室プロジェクト」も発信しています。全国に教育拠点があることを生かして、操縦者教育だけでなく地域貢献や子ども向け教育にも活動を広げていました。
このため本保存版では、全国講習ネットワークの歩みを示す基準日として、今回確認できた最古の明確な公式発信日である2021年3月3日を投稿日に設定しています。
当時のJMA認定スクールとDRONESTATION
国家資格制度が始まる前、JMAは民間の操縦者教育を全国で行っていました。当時の旧公式記事では、JMAを「国土交通省認定管理団体」、加盟する各ドローンステーションを「認定講習団体」と表現しています。
これは現在の登録講習機関制度とは異なる、当時の航空局ホームページ掲載制度に基づく呼称です。現在の国家資格で使われる「登録講習機関」と同じ制度ではありません。
2021年11月の旧公式記事では、JMAが全国56拠点でドローンスクール事業やドローンレース等を展開していた記録があります。さらに2022年1月時点の旧公式ページでは、全国58か所のDRONESTATIONと地域企業が連携していたことが記されています。
これらの数字は、当時の民間教育ネットワーク全体の拠点数です。現在の国家資格講習会場数とは管理基準や位置づけが異なるため、単純に比較することはできません。
2022年、無人航空機操縦者技能証明制度が始まる
2022年12月5日、改正航空法に基づく無人航空機操縦者技能証明制度が始まりました。国土交通省は、一等無人航空機操縦士・二等無人航空機操縦士の技能証明制度と、登録講習機関の制度を整備しました。
JMAは、この新しい制度に対応する登録講習機関として国家資格講習へ移行しました。現在の登録講習機関事務所コードはT0050001です。
ここで重要なのは、制度だけが変わったのではなく、これまで全国で積み上げてきた教育経験を、新制度の基準に合わせて再構築したことです。民間ライセンス時代の講習と国家資格講習は別の制度ですが、「人を育てる」というJMAの役割は継続しています。
講師・実地講習・修了審査体制を拡充
国家資格制度への移行後、JMAは講習体制の整備を進めました。2023年4月の旧公式記事では、講師の増員、実地講習会場、修了審査会場の拡充と、講習科目の充実を発表しています。
一等・二等の基本講習に加え、当時は目視内飛行、昼間飛行、最大離陸重量25kg未満に関する限定変更講習など、国家資格制度に対応する講習体制を整えていきました。
この時期は、全国の拠点網をそのまま国家資格会場へ置き換えるのではなく、登録講習機関として必要な要件を満たしながら、講師、会場、審査体制を整えていく移行期でした。
2023年、全国の講習情報を探せるポータルサイトへ
2023年6月21日、JMAドローンスクールは新しいポータルサイトを開設しました。翌6月22日の旧公式記事では、全国のドローンステーションを検索し、国家資格を受講できるスクールを探せるサイトとして公開したことを発信しています。

地域ごとに分かれていた講習情報を一つの入口から探せるようにすることで、受講希望者が自分に合う会場や講習を見つけやすくすることが目的でした。
現在もJMAドローンスクールの講習サイトでは、一等・二等無人航空機操縦士の国家資格講習を全国の会場で案内しています。2026年9月時点のJMA会場マスターでは、国家資格講習の管理対象として全国28会場を登録しています。
現在の会場数は、2021年や2022年に旧制度下で展開していたDRONESTATION数とは別の数字です。制度、会場要件、管理対象が異なるため、それぞれの時点の記録として扱う必要があります。
「全国で人を育てる」というJMAの役割
全国ネットワークを持つ意味は、会場数を増やすことそのものではありません。地域ごとに、安全に飛ばすための知識と技能を学べる場所をつくることです。
ドローンは、地域によって活用分野も環境も異なります。空撮、点検、測量、農業、防災など、地域ごとに求められる使い方があります。その一方で、航空法や安全管理の基本は共通です。
JMAは、全国の会場と本部が共通の基準で教育を行いながら、各地域で人を育てる仕組みをつくってきました。
現在のJMAが掲げる「Safety as Culture. ― 空の安全を、日本の文化に ―」も、その延長線上にあります。資格を取得することだけをゴールにせず、取得後も安全に飛び続け、社会で正しく活用できる操縦者を育てることを重視しています。
JMAの考え方については、JMAについてでも紹介しています。
民間教育から国家資格へ。変わった制度と、変わらない目的
JMAの教育ネットワークは、民間ライセンス時代、全国のDRONESTATION、国家資格制度への移行、登録講習機関としての講習体制整備、ポータルサイトによる全国案内へと形を変えてきました。
制度や名称、会場の構成は時代とともに変わります。しかし、全国でドローンを安全に扱える人を育てるという目的は変わりません。
現在の全国講習ネットワークは、国家資格制度が始まってから突然つくられたものではなく、それ以前から各地域で続けてきた操縦者教育の積み重ねの上にあります。
その歩みは、現在の活動・実績にもつながっています。
JMAドローンスクール編集部 編集長 上高寛之


